ポップな楽曲にソウルフルなボーカル、時折鍵盤がリードする演奏、ホーンセクションを効果的に使ったメリハリのある構成・・ポップな英国アート・ロックという印象のバンド。このバンドは同名タイトルだけが唯一のアルバムとされており、このアルバムは解散後に出た未発表集です。ベースにはMo Fosterが参加しています。ホーンセクションの持ち込むパワフルなジャズ要素と鍵盤主体のフォーク・ロック要素がうまく合体。未発表作品を集めたとはいうものの、どうしてどうして、しっかり聴かせる１枚です。なんといっても力強い女性ボーカルに圧倒されました。
なんと言っても１曲目Eli's Comingの派手派手なかっこよさ！ 饒舌でパワフルなボーカル、思わず身体が動くノリノリいいジャズ・ポップ、洗練されたホーンセクション。いやー いい！ 音が前に出るタイプですね。名曲です。
３曲目Yes Manは７０年代英国アートロック／プログレです。ワイルドなオルガンの響きとジリジリと競りあがるような緊張感、動き回るベースとギターはまるでTony Kaye在籍時の初期YESですよ。これはたまらん！派手派手な１曲目に注目しがちですが、YESファンの私としてはこの曲こそベストです。
ハスキーな歌声とワイルドな演奏がかっこいい６曲目You Met Your Matchでもかっこいいオルガンが聞けます。スピーディなこの曲もいいな。
牧歌調フォークという印象の７曲目Long Voyageはまさにフラワー風です。当時のヒッピーが好みそうなゆる〜い感じが時代なあと。
フォーク風の２曲目United States of Mindの素朴な風合い、オルガンが堪能できるリズム＆ブルース風４曲目If You Live、オルガンと女性ボーカルでやったTHE BEATLESのカバー５曲目I Am The Walrusもいいですよ。最後の８曲目Little Lonely Manはすごく音が悪いのですが（もちろんモノラル）、ライブ音源かな？ でもこの雰囲気いいなあ。古き善き英国ロックですよ。オルガンもギターもベースも実に味がある！
寄せ集めにしてはかなりのクオリティ。６０年代の古き善き英国ロックを堪能できますよ。