メタル＋フュージョンの佳作 ドレッグズ／スティーブ・モーズ系
ハードからフュージョンまで守備範囲の広いギタリストを中心とするグループ。サンフランシスコで活動中。わかりやすいメロディと元気のいいギターのインスト・ロックです。明るい音色と手癖や好みはSteve Morseにそっくり。
１曲目から４曲目、そして１１曲目はまるっきりTHE DREGS / Steve Morse Bandクローン。開かれた雰囲気の明朗な作風と、歌心溢れる明快なメロディが特徴的。ギターの音色まで似てます。
メタルとフュージョンを足しこんだような感じの５曲目を挟んで、６曲目から８曲目と１３曲目は牧歌調に。Steve Morseのソロに近いかな。
９曲目は突如としてTHE BEATLESをメドレーでカバー。１０曲目はブルーズ。この辺の好みのバラバラ加減もSteve Morseに近い？
ソツ無くできてます。ジャズ色は弱いですが、ギターが暴れまわる南部風インスト・ロックが好きな人にはぴったしです。まったく話題になってないのが不思議。まあ、似たタイプが多いから仕方ないのでしょうけど。店頭では見かけませんが、CD BABYやeMusicで購入可能です。
ボーカル加入で高性能メロディック・ハードに大変身 推薦盤
Steve Morse Band系インスト・ハードから大変身。キャッチーな旋律のメロディック・ロックに的を絞ってきました。そしてアルバム・タイトルどおり、今度はボーカル入りです。これがMEN AT WORKタイプのなかなかに渋い声の持ち主なんですよ。落ち着いたＡＯＲ風、だけど元気は良い大人の声です。それと、どうやら甘い声質のボーカルがもうひとり居るようです。
１曲目 Build A Bridge For Tomorrow
明るくキャッチー、どこかコミカルな曲です。出番が減ったギターもかっこいいソロを弾いてます。ボーカルはColin Hayタイプ。
２曲目 Talkin To You
アコースティック・ギターの音色が心地いい、ゆったりポップ。そこへ後期THE BEATLESを思わせるポップセンスを混ぜたような音。ボーカルは１曲目とは別の人です。
３曲目 Lorraine
ミドルテンポに要所要所のコーラス、哀愁をちょいと漂わせ、そしてColin Hay似の声質・・まさにMEN AT WORKタイプのポップソングです。
６曲目 Still Breakin Hearts
流れるようなハード・ポップ。初期EAGLESに通じる王道的な米ポップ。懐かしい響きです。
８曲目 Roller Blade Over Beethoven
Tom Pettyタイプのシンプルなロックンロール。サビの部分はすっかり刷り込まれてしまいました。いいですよ、この曲。
それにしても、前作は良質のフュージョン作品としての側面が強かったのですけどねえ。変われば変わるもんだ・・・演奏はもちろんのこと、、キャッチーな旋律満載でポップ作品としての完成度も非常に高いです。THE BEATLES、EAGLES、MEN AT WORKを連想しました。タイプがばらばらですが。