クレジットから判断するとテキサス〜ナッシュビルあたりで活動しているバンドらしい。RUSHのコピーバンドと言ってもいいだろう。RUSH同様の構成に選任ヴォーカルをいれた４人組。演奏はかなりRUSHを意識している。知的なリズムを駆使するドラマー、Alex Lifesonに似たフレーズや音色を好むギタリスト。本家よりもやや地味ながらやはり凝ったベースライン。ミドルテンポやスローな曲がほとんどで、テクニカルではあるけど緊張感は少ない。メタル色は薄い。ブルーズ調の粘っこさが特徴だけど、曲構成はあまり凝っていないため、淡々と曲が進むような印象がある。音の雰囲気が似ているだけに、曲の展開にもスリリングさを求めてしてしまうのだが、正直冗長と感じられる部分がある。
例えば、１曲目What Do You Call Me Nowのウェットでラウドな方向性は評価できるんだけど、やはりちょっと冗長。演奏をもうちょっと短くするか途中から変化をつけないと飽きてしまう。冒頭はカッコいいんだけど同じ繰り返しが続くのはどうもね。ラストのCamel's Revengeも同じ。クールなインストはあるんだけど９分もの演奏時間は必要ない。もっと短くキメたほうが印象に残るはず。
しかし、３曲目Life Bigins Anewには笑った。Geddy Leeの物真似をして歌っているのだ。高い音域に上がるときのLeeの歌い方まで忠実に再現(笑) しかもメロディがいかにもRUSHがやりそうな曲で、これには参った。RUSHの未発表曲だと言って騙せそうなくらい似ているぞ。本来、このヴォーカリストは本家よりも太く張りのある、なかなかいい声の持ち主なんだけどね。
４曲目An Untitles Masterpieceも声色こそ使ってないがRUSH風。ちょうど８０年代前半の頃に近い。中間部には変拍子を含むインストもあってそこそこ楽しめる。
どうしても似ている分、もうちょっと変化をつけたほうがいいかも。どうも平坦なRUSHという印象が残る。メリハリが欲しいなあ。そうなったらもっとRUSHに似てしまうけど(笑)
同系列にはTILESがいるが、彼らALL TOO HUMANはRUSHを基点によりメロウでウェットな音を目指しているようだ。スリリングさとメロディの巧みさではTILESに軍配が上がるものと思う。
それにしても物真似までやるくらいなんだから、皆RUSHのファンなんだろう。きっと、RUSHのファンが集まってバンドを作って、RUSHの曲ばかり演奏してたんだろうな。RUSHのファンにはこういう人多いもんね。
」 日本ではほとんど知られてないみたい。僕も偶然通販サイトを渡り歩いててみつけた。amazon.comで扱ってました。
うーん？ このバンド名って、ひょっとしてラッシュのこと？