アコースティック感覚を押し出したシンフォ。女性ボーカルを擁し、まるでYESがフォークを取り込んだような音です。さらに、そこへジャズやフュージョンを少しだけ添加し、トッピングは気品のある女性ボーカル。IONA似とも評されてますが、うーん、IONAと比べられてしまうとな・・あれほどの完成度はありません。確かに情緒豊かな旋律とドラマチックなシンフォを志向していて、似たところもあるんですが出来としては正直まだまだ。もちろん、ケルトでもありません。むしろSOLSTICEに近いかな。落ち着いたタッチの流麗SOLSTICEって感じ。
面白いのは２曲目Paivakirjaと７曲目Paperimeriシンフォに初期PRISMのようなクロスオーバーが合体した感じ。扮拍子バリバリのインスト・パートと牧歌調な歌パートとのギャップを楽しめます。ただし、インストを長くやると演奏力のチープな部分が露呈してしまいます。メロディにもっと求心力があればカバーできるのですがそれも力不足かなと。１０曲目Princeはコンパクトにまとめられたシンフォ・ポップです。こういうのが多く収録されていればもっと好きになれるんですが。