８０年代に活動していたイタリアの美声系。アコースティック・ギターの輝きと情感深いフィドルの響き。伸びやかな女性ボーカルが心地いいです。憂いと明るさが交錯する佳作です。ヨーロッパ土着の美しいフォークなんですが、時折RENAISSANCEびっくりの作りこんだプログレ展開を持ち込んでいます。心洗われるような美しい曲想に、シンフォニックの聴き応えが合致し独特の味わいに。そこへ時折欧州のうねりが見え隠れするのがいいんですよ。
憂いの２曲目Il castello di verruaと８曲目Mandolini Co、欧州の豊かな自然をイメージする３曲目Bricioleと６曲目Piovaそして１２曲目Margaritina、歌唱に情念を感じさせる７曲目Don Chisciotte。
欧州土着の滾る血潮を感じさせる１０曲目Storia curtaと１３曲目La banduraはフォーク好きにはたまらないと思います。
というわけで美声でフォーク・プログレが好きな人にはマストです。これはいいものを聴きました。