アルメニア出身。ギターとフルートを中心としたバンド。欧州系シンフォ・フュージョンにちょいとメタルを混ぜ合わせた演奏、気品と哀愁を漂わせたようなメロディは、CAMELやEDHELSに通じるものがある。また、ウネリのある展開はJETHRO TULL風。静寂と激しさを内に秘めたサウンド。実はこれ、ワールド・ディスクの店頭で聴かせてもらって一発で気に入りました。
なんと言っても黙って１曲目Aditonを聴いてもらいたい。フルートを愛する人はまずすぐにノックアウトになるんじゃないか。続く２曲目BarevもEDHELSに通じるようなウェットなギターと哀愁漂うフルート。いやあ、いいわあぁぁ〜 エモーショナルなだけになりがちな楽曲に、さりげない変拍子が力強さを与えているのもいい。３曲目The Lost Symbolは哀愁メロディはそのままに、ジャズロックのスリリングさ加えたような演奏になっている。冒頭は初期MINIMUM VITALのような情熱的なギターが、そして後半にはベースとドラムの掛け合いが聴きモノになっている。
４曲目Cruizaid(Part One)はクラシカルで牧歌調のシンフォ。フルート大活躍。続く５曲目Cruizaid(Part Two)ではギターが中心に。地中海〜中近東風のメロディラインを、ギターがハードにうねる。中間部はインプロ風の展開も出てきて、ベースソロが聴ける。６、７曲目はJETHRO TULLにジャズやメタルギターを時折加えたようなカラフルな展開。
いい作品ですよ、これ。情感たっぷりなメロディ。ギターとフルートのコラボレーションが素晴らしい冒頭の３曲はCAMEL、EDHELSが好きな人に、フルートを中心にウネリのあるへヴぃなシンフォ展開の後半はJETHRO TULLのファンに、それぞれ聴いてもらいたいです。アルメニアにこんな素晴らしいバンドがいたのね・・