冒頭からDREAM THEATERを連想させる音ですが、更にプログレしています。勝手な意見ですがDREAM THEATERとはちょうど合わせ鏡のような関係ではないかと。つまり、メタルとプログレの融合を果たしたこの二つのバンドは、９０年代半ば当時DREAM THEATERが鏡の向こう側、すなわちメタル側に立っているとするなら、彼らALTURAは明らかにこちら側、プログレ世界の住人。ハードでソリッドでテクニカル、実に緊張感のある音です。そして新人とは思えない完成度の高さ。DREAM THEATERに馴染めぬプログレ・ファンが思い描く「プログレ・メタルのあるべき姿」というものがあるとしたら、ALTURAはきっとその理想ではないかなと思います。どの曲も出だしがかっこいい。緊張感を煽るキーボード、臨場感のあるＳＥで、いやが上にも期待してしまうような作り・・・ここらへんはプロデュースを担当したRobert Berryのうまさかも。曲は途中でクルクル変わるタイプで、かつヘヴィなもんですから、ついて行くのに最初は疲れる人も居るかも知れません。次のアルバムにはそういう人向けに１、２曲ほど分かりやすい曲をいれると、もっと評価が良くなるんだけど
演奏は全員が巧いんですが、特にギター・・・ホールズワース調から一転ザクザクとしたメタルな奏法になるとこが好き。キーボードさんは、弾きまくりタイプじゃないけど印象的なプレイで耳に残ります。この人、裏ジャケの写真では病弱そうだが、大丈夫か（←大きなお世話だ）
アルバムのラストを飾るAlone１曲を聴くだけでも、他のプログレ・メタルバンドが弱々しく聞えてしまうくらい密度が濃い！（９６年当時の比較）
ともあれ、新人でこれだけの完成度なんだから凄い・・次作が期待されます。（解散しました）