ＡＯＲ／メロディック・ロック 抜けるような明るい曲調、むちゃくちゃさわやかな歌声。RobbieとBrianのLa Blanc兄弟によるデュオです。８０年代の米チャートに出てくるメロディック物から陽性の部分だけを取り出して純粋培養したような。SURVIVORのバラードをめちゃめちゃスウィート且つノリ良く作ったと言えばいいのか・・・声は透明感がありながらしかしパワフル。上手いな・・個性は弱いですが曲に細やかな表情をつけていく。演奏も申し分ございません。どこか聞いたような旋律だなと思わせつつも、曲が進むにつれどこまでも舞い上がっていくポジティブ感。
王道メロの美しさの反面、明る過ぎて毒がなさげなアルバム前半。しかし後半、従来のメロディックをなぞりつつもノリ良い５曲目Turn This World Around以降がいい。CHEAP TRICKのThe Flameを髣髴とさせる６曲目It's A Little Too Late、ブルーズ風のウェットをＡＯＲに取り込みDavid Kimballのような歌唱を聞かせる７曲目Staying Powerや、こぶしの利かせつつシャウト気味に歌い上げる８曲目Where Do I Go From Here。スウィートな初期FOREIGNERという感じか１１曲目Sorry For The Heartache、１２曲目We Will RiseはMR.MISTERを思わせる厚みのあるＡＯＲハード。
１順目は綺麗過ぎて引っかかりが少なかったんですが、何度か聞くうちにこれはすごい人たちがいたんだなと。ソング・ライティングはすばらしい・・一言で言えば器用貧乏なタイプなのでしょう。どこか印象に欠ける部分があります。ですので、メジャーどころに曲を提供して名を上げるとか、もうBUGLLESみたいにどこかメジャーなバンドにリクルートするなんてのはどうでしょう。