YES型シンフォニック。かつてのネオ・プログレ（ポンプ・ロック）の流れをくむ音ですが、さすがに今のバンドですね、フックとなるフレーズもあるしシンフォニックらしく壮大な展開もうまく配置しています。キーボードがRick Wakemanに、ドラムがAlan Whiteに似ています。コーラスを使うところもYES似。キーボードはメロトロンがあちこちに使われています。オルガンやムーグも出てきます。
旋律はかなりわかりやすく、プログレらしからぬシンプルなフレーズが多いです。ネオ・プログレだなあと思わせる所以でもあります。この部分、好き嫌いが分かれるでしょうね。
音そのものは大掛かりで壮大。シンフォニックに盛り上げてくれるのですが、旋律がどうもわかり易過ぎ。壮大かつ美旋律であればいいのですが、どうもポップに終始している曲が多いのですよ。楽しそうにやっててシリアス感ゼロ・・というのも馴染みづらい（笑） 旋律に深みが出てきたら印象変わるんだろうけどなあ。
いい旋律だなと思ったのが６曲目Late。悲しげなメロディはU.K.のRendezvous 6:02を彷彿とさせます。冗長な部分があってここは減点。次のやはり悲しげな７曲目Life Insideも悲しげでまあまあ。
メロトロンとピアノを使い分けている８曲目All Loveは、ホーンやギターが活躍する中間部はまるでTOTO。STYXやTOTOを感じさせる９曲目We Wanna Returnも聴かせます・・・・というわけで６曲目から聴くのをオススメします。
シンフォニックに展開する術はそれなりの水準にあると思われます。後は旋律がかみ合えばよくなると思います。