正統派の英国産メロディック・ハード。HARD RAINやTENと同系列のしっかりした作りは英国バンドらしさを感じさせます。HEARTLANDがその才能に惚れてデビュー作のプロデュースをかって出た話は有名。ギターはあまり前に出てきません。アンサンブル中心。たまにキーボードの方が前に出てるかなと思わせる程度で、あくまで歌を中心にバランスよく構成されてます。
バラードを途中に配しながら明るめの曲が続く。メロディや演奏には英国独特のクセは少なく、むしろSURVIVORやJOURNEYなどＵＳ産業ロック風。逆に言えばこれと言った個性は感じられない。バランスよく出来ているなという印象です。
メロディは軽快なメロディック・ハードとウェットなバラード。普段からクセのあるものばかり聞いている僕には、正直、ありがちなメロディだなあとは思えます。ですが、産業ロックと割り切れば、高品位で安定したメロディを量産する優秀バンド。特に８、９、１２曲目などはメロディックの王道的な佳作です。メロディックハードのひとつの見本かも。個人的には明快な曲が収録されたアルバム前半よりも、緊張感のある後半が好きです。