物語系のシンフォニックと言えばいいのかな。現役バンドでありながら、演奏も音色もおっそろしく古く聴こえるのが最大の特徴ですね。まるで７０年代YES亜流バンドに近いです。例えばSTARCASTLEとか。そういえばジャケットのアートもそれっぽいです。狙ってるセンはコンセプト的には伝承モノとかファンタジー、演奏はYES / STARCASTLEをさらにクサくしたよなシンフォニック。曲によってはRUSHやLED ZEPPELIN的な７０年代ハード・ロックになってます。YESとZEPとか言うとかっこいいけど、どうにもフレーズがイモなんですよ。ＳＥの使い方も雑。いかにも自主録音ってなヨワヨワな音です。でも、目指すところは面白そうなんで、その後がどうなったか（リリースは９０年）期待して調べてみます。
ギターはSteve Howe風です。アコースティック・ギターの使い方とか似てます。音が整理されずにゴテゴテ・モコモコした演奏のなか、このギターはちょっとした聴きどころです。ボーカルは女性ですが、美声系ではなく落ち着いた控えめな感じ。６曲目Winter's Dyingや１０曲目Standing Aloneのように軽やかさが増えたら良くなると思うんですが。