ピアノ奏者Francois CounturierとベースのJean Paul Celeaのプロジェクト。二人だけで作った同名の作品と、ドラムスとマリンバ、そして管楽器奏者の３人を加えた構成のCounturier Celea Quintetとして別々にリリースされた作品を、ＣＤ化の際にひとつにまとめたいわゆる２in１アルバム。Counturier-Celea
ピアノとコントラバスだけにによるジャズ作品。多少ニューエイジ的な趣きもあるが、主としてはフリーなジャズ・スタイルからジャズ・ロック的なアプローチに位置する作品。メロディのアウトラインはある程度決められているけど、多分に即興の要素が入っている。半々くらいかな。多少アグレッシブと感じられる演奏もあるけど、前衛と呼ぶほどでもないし、難解さは皆無。聴き手としてはスピーカーの前で凍りつくことも無ければ悩む必要もないくらいの聴きやすさ(笑) 明るい曲想になっているのがいい。
ピアノとコントラバス、両者の関係はバトルではなく、時に対話し、また時に協調しながら曲を作り上げているような印象。そして互いのやり取りの中で、弾き手の感情の機微がそのまま演奏に反映されているかのように変転していく。上品だけど奔放なピアノ・・・そのフレーズのちょっとした切れ間にふつふつと立ち上ってくるような、どっしりとしたバス・・・その対比が気持ちいいのだ。
Counturier Celea Quintet / The Game
上記構成にドラムとサックス（フルートも演奏）、マリンバが参加。ドラムが入った分躍動感が出てきて、ノリの良いジャズロックに仕上がっている。Counturier-Celeaと比べ、オーソドックスなジャズ・スタイルに近づいており、かなり聴きやすい部類に。それでも１曲目は１６分もある大曲で、長いソロが含まれていたりして、多少即興的な部分が含まれている鍵盤中心のジャズ・ロック。
２曲目以降は短い曲が３曲並ぶ。どれもフランスらしい、親しみやすい構成で、気品のある音色のジャズロック作品。はっきり言って名曲と読んでも良いような素晴らしい内容です。７／８拍子展開とかあって、プログレファンも納得の作品群かと。ゴージャスなまでのメロディアスさと、凝った展開のジャズロック・・・ジャズロックの好きな人には充分に納得してもらえる内容かな。僕もかなり聴きこんでいて、今では大変気に入ってます。