イタリアの最近のバンドらしいメロディック・シンフォ〜ポンプ系の音にRUSH風の演奏が入り込んでいるという感じ。メロディはもろイタリアらしいフレーズだし、朗々とした歌い方も典型的にイタリアのもの。もちろん歌詞もイタリア語で歌われている。７０年代のイタロっぽさは一切無し。だからシンフォ色も弱く、曲によってはフツーのソフト・ロックみたくなってる。そこに、RUSHの影響を受けた演奏が入ってくる。ちょっとしたギターのフレーズにもドラムスにもRUSHの片鱗が感じられる。曲の途中で何度か曲調ががらっと変わったりして変化をつけてはいる。が、時にドラムはヨレているようにしか聴こえない部分もあるのだが(笑) 変拍子やポリリズム展開もあって聴かせる展開も多い。また、ギターが芸風が広く、ポンプ系からRUSH、フュージョン風までいろいろできる。
しかし、メロディそのものにあまり魅力が感じられず、聴き終えた後に印象に残らないのだなあ。演奏は悪くないが、メロディがなんかモタモタした感じに聴こえてしまう。結局アルバム全体がなんやら中途半端な印象なのだ。フックになるようなフレーズがあれば印象も良くなってただろうに・・・うーん、もったいない。