８０年代中期に英国、オランダを舞台に若いプログレ・バンド”ネオ・プログレ”が興隆します。その同時期に出てきた多くはGENESISライクな、いわゆるポンプと呼ばれた音楽性でした。MARILLIONがその代表ですね。他にもCAMEL系のPENDRAGON、YES系のPALLASがポンプ勢として有名です。彼らは７０年代シンフォからメロディアスな部分を継承しようとしたバンド群でした。さて、時を同じくして英国で生まれたこのTHE EDGEは、なんとKING CRIMSONの影響下のネオ・プログレ。いたんですねー、クリムゾン系が。女性ヴォーカルとフルートを擁した編成。音は叙情派シンフォにジャズ要素を足しんだもの。そして、そこはかとなくクリムゾン風を思わせる演奏になってます。”そこはかとなく”がネオ・プログレらしいというか（笑） フルートはかなり上手い。ほぼすべての局面で演奏しています。ヴォーカルが個性的で、これは好き嫌いがはっきり分かれてしまうんじゃないですかね。
演奏の雰囲気は硬く、非メロディアス。それなりに聴き込まないといけないタイプです。個人的にはツライ音ですね（苦笑） ともあれ、ポンプが多勢だったこの時期では異彩を放つ存在だったと思います。