マルチ・ミュージシャンCarl Schultzを中心にするトリオ。この人、鍵盤類だけでなく歌もギターもやってる。サイケ＋メロディック・ハード＋ちょっとだけシンフォって感じ。サイケのスピード感とポップな旋律、厚みのある音が特徴です。キーボードよりギターのほうがうまいのね、この人。アルバム前半はキャッチーなサイケ。スピード感がある歌モノです。旋律は覚えやすく、小気味いいテンポでなかなかに痛快。懐かしいＡＲＰシンセが出てきて、せわしない曲展開もあっておもちゃ箱をひっくり返したような楽しさがあります。THE BEATLES中期のサイケ＆ポップに影響されているんですね。
アルバム後半からはサイケは後ろに回り、シンフォニック、THE BEATLESのカバー、アコースティック・ギター１本の演奏、シタール・ギターなど曲ごとに趣向が変わります。最後の曲がトートツに１０分のシンフォ大作なんですが、これが海洋地形学を薄めたような感じ。ムーグは嫌いじゃないけど、繰り返しが多すぎてだるい。まー どうでもいいかな。途中からは音がすっかり消えて小鳥の鳴き声ばかりになってしまって、本当に謎。
アルバム前半が良かっただけに後半は何がやりたかったのか・・音楽性に幅があるというより、単にネタ切れかね？ アルバム前半だけでミニ・アルバムでも良かったんじゃないの。