豪華ゲストのコンピレーション。仏プログレ界の人たちによるケルト作品集。アルバムがひとつの物語になっています。Alan Simon（この人がどういう人かはワタシ知りません・・）が中心になり、なんとJean Reno、Rodger Hogdson、FAIRPORT CONVENTION、Gabriel Yacoubらが参加。
秀逸かつ気品の高い作品です。曲間にフランス語によるナレーションが入り、ちょうど物語ひとつひとつを紐解くような構成。
Roger Hogdsonら一部を除けばすべてフランス語で歌われています。なにもゲール語や英語ばかりがケルト音楽ではありません。アイルランドと同じくケルト文化を色濃く残すブルターニュ。そのフランス語の響きもまた異なる味わいがあります。
それにしても演奏はほんとうに素晴らしい。IONAを連想します。あれほどシンフォニックではないのですが、リバーダンス風、ニューエイジなど色々のタイプがあって飽きません。演奏のクオリティは断然高いですよ。個人的には、FAIRPORT CONVENTIONによる鬼気迫る演奏の４曲目Castel Rock、Nikki Mateson（この人も詳細知らず）が歌い上げる感動的なバラード５曲目Morning Song、DEEP FOREST風の６曲目Celtic Dream、さらに１６曲目L'appel De Galahadは特筆モノです。
個人的には大好きなGabriel Yacoubは、ここでもいつもの彼の世界・・・大人のフォークをやってました。Rodger Hogdsonの歌う１３曲目The Will Of Godだけはケルトではないですが、歌詞がケルトっぽい。
ＢＧＭにするにはもったいないくらい大変密度の濃い１枚。数多く出ているケルトもののなかでもかなりの高水準かと。ヒーリングとしても聴けます。買って損はありませんよ。