フィンランドで活動していたフュージョン・グループ。Pekka Pohjola Groupのメンバーが参加しているようです。音のほうはメロディアスでプログレッシブ。洒落た雰囲気と流麗な旋律、ファンキーなリズム。時折Allan Holdsworthを髣髴とさせるギターが特徴です。いいですよ、これは。１曲目Forest Tale、３曲目Once Upon A TimeはファンキーなAllan Holdsworthと言えばいいのでしょうか。洗練フュージョンの身のこなし、時折見せるHoldsworthなギターが最高です。
２曲目Dance Istvan Danceはファンキーを前面に出した都会派フュージョンです。
４曲目Dance Of Passionはラテンがかった哀愁メロディ。ピアノが情熱豊かでそして繊細な演奏です。聞き手の琴線に触れつつテクニカルなところもアピール。長いピアノ・ソロは圧巻です。
５曲目はこのアルバムの最高作です。哀愁を滲ませたギターの旋律が印象的です。このギターは・・そうだAndy Summersに似ています。情感豊かに大きなウネリを作り上げていくギター、こ洒落れた雰囲気とコア・フュージョン独特のソリッドな感触が同居した、なんとも言えないかっこよさ。ぞくぞくします。
６曲目Pain And Reliefはブルーズを取り込んだスローな曲です。
７曲目Inspection Fee One Millionは変拍子フュージョンです。キビキビと動くAllan Holsaworth風です。前半は長いベース・ソロが聴きモノ。後半は本人かと思えるAllan Holdsworth風。しかもシンタックスっぽい音で笑ってしまいました。
８曲目U.H.E ( Until Head Explodes)はさらに技巧的に踏み込んだ、高速コア・フュージョン。こちらもAllan Holsaworthにありそうな曲です。途中ブルーズ調展開もあったりして演奏時間は９分にも及びます。
９曲目Goin Homeは穏やか、しかし厳かなジャズ・ロックです。RETURN TO FOREVER風。
１０曲目Paramatasはポップでファンキー。パーカッションを多用した曲です。それまでシンプルな主題を弾いていたギターが1:45に突如変貌、超絶なソロを始めます。4:10まで続くこのソロには悶絶です。その後、ドラム・ソロへ突入します。
１１曲目Impossible Fadeは不思議な曲。パーカッションとギターとピアノがループし続けるアンビエントっぽい短い曲です。RETURN TO FOREVERがファンキーになったという感じ。
いいですねー Holdsworthがお洒落なジャズになったような。Allan HoldsworthやBRUFORDが好きな人をはじめ、ジャズ・ロックが好きな人にオススメです。