シンフォニックなキーボードを主体とするポンプ／メロディック・シンフォ作品。構成はベース、ドラムス、ギター、そしてキーボードは二人。バンド名のとおりGENESISの影響を多少感じさせるけど、うーん予想してたほどではないな。よくあるじゃないですか、ポンプ系バンドでさー GENESISが大好きで曲名を頂戴してやってます、みたいな。で、このバンド、ちょっとエレポップっぽい音なんですよね。例えて言えば、そうですね・・・初期ULTRAVOXにGENESIS亜流のポンプ系を混ぜたような感じ・・・・え？ 想像できない？ すいません・・ 曲によってはノルウェイ独特の情念の強い哀愁メロディが入ってます。どっかで聴いた感じだなと思ったら、このバンドのギタリストはKERRS PINKの人だそうで。あれも独特のメロディですよね。
曲によってはフツーのロック。実際、最初の２曲はこれがプログレ作品かどうか悩ん だぞ。かろうじてキーボードがシンフォニック志向を感じさせるくらい。３曲目で北欧やオランダに８０年代後半に出現したSI系メロディック・シンフォ風になり、なぜかほっとする。特に中間部に出てくるロングトーンの哀愁ギターはいかにもGENESIS亜流の音です。４曲目は哀愁エレポップ。６曲目が気合いの入ったIQ風哀愁シンフォ。IQにデジタルなビートを入れたような音。
音と構成の粗さが気になるものの、シンフォタイプの曲ばかりを集めて聴けば悪くな いです。GENESIS系メロディック・シンフォへの思い入れはたしかに感じられます。そこへ北欧独特の湿っぽ さと哀愁メロディがうまく混じりあって個性的な作風になっています。私は好きにはなれませんが。