エレクトリック ＋ シンフォニック
ノルウェイの新感覚シンフォニック。エレクトリックを取り入れた流麗ポップ・シンフォ。エレポップよりもむしろチルアウトに近いセンです。深みのある音で知的＆気品溢れるタッチで曲が進むあたりOMDを思わせます。例えるならムーディなOMDかな。落ち着いた旋律はHogus加入後のMARILLIONの持つ気品に近いものがあります。
個人的にはOMDを現代に蘇らせたような２曲目Sea of Tranquility、緊張感とたおやかさが同居する不思議なサウンドに間を効かせた展開そして切々と歌うボーカルの味わいがなんとも言えぬ３曲目Nemoは絶品です。郷愁を刺激する旋律の４曲目Ghost、ゆっくりとした曲調のなかにシリアスを内包した１１曲目Bravoもかなりのものです。
正直、どの曲もいいです。ムーディなエレクトリックに、深遠を感じさせるボーカル。感性はかなりのものですね。夜向きかな。他の作品も聞いてみます。いいものを聴いたな・・
繊細にして清冽 おしゃれなシンフォニック
エレクトリックやポストロックをうまく取り込み、新しいシンフォ・ポップのあり方を提示したBravoに続く作品です。
センスのいいギターとやさしいボーカル、民俗音楽に通じる印象的なリズム。ただしチルアウト要素は控えめになり、ポストロックも残響の処理程度になりました。清冽な旋律を繊細に仕上げた音。透明感と瑞々しい音がほとばしります。例えるならば”しなやかなMARILLION”ってところでしょうか。変拍子もGENESIS亜流でもなくったMARILLIONをもっと純化したような感じ。ロックと呼ぶにはあまりに繊細な手触りです。そういえば、MARILLIONのツアーにも同行したことがあるとか。
まるで輸入品の洒落た小物のような作品です。個人的にはエレクトリックな手触りが印象的な前作のほうが面白かったです。これ、といった１曲があればなあ。