イタリアのモダンシンフォのなかで注目されているバンド。ピアノやメロトロンを湿っぽく演奏。そんな７０年代風要素に、ジャズ、ニューエイジなどを持ち込み、イタリアらしくまとめたミクスチャーな作品です。叙情とアグレッシヴさの両面を併せ持つのが特徴。正直、メロディはいまひとつぱっとしません。ですがその分、演奏の凝りようが面白い。このバンドの魅力はインストパートに突入したときの充実した演奏力。変拍子をうまく使って緊張感を煽ったり、ピアノやフルートでシンフォニック展開を主導したりと実にスリリングでです。曲によってはゴリゴリのシリアスなものから、叙情的なギターやピアノがふわ〜んと漂うようなものまであって幅広い。
曲ごとに雰囲気が違うこととメロディアスじゃないんで聴きこみは必要。ボーカル部分はつまんんないんですが、慣れればインストパートは面白いですよ。２曲目1 Maggio（のインスト部分）、３曲目D'ombra,Vapori e Sabbia 、７曲目Malcreanza、９曲目Avant-gradoが個人的には好き。一聴すると７０年代風なんだけど、いろんなものがごろごろぶち込んであるところが面白い。