北欧メロディック・メタルの王道的な作品。分かりやすいメロディに分厚いコーラス、重量感のあるギターが奏でるフレーズ。歌を重視しておりインスト部分は少ない。重厚な音と分かりやすいメロディの組み合わせから、全盛期のTNTを髣髴とさせる。粘着性が無く、さらっと聴かせるような感じには好感が持てる。何曲かはかなりアメリカ寄りのメロディック・ハード仕立て。４曲目Accidentally Of Passionではスペイシーで重厚な音像に重量感のあるギターが舞う・・その様はMandy Mayerが在籍していた頃のASIAに近い。
７曲目105(and Running)はアメリカ寄りのハードポップ風で、JOURNEYやSURVIVORを思わせるような軽快さ。
１０曲目Don't Wait UpもJOURNEY風・・・というか正確に言えばJOURNEY志向の若手バンドのような音かな。
ラスト１２曲目のThe Hardest Partはピアノが美しいバラード。STYXのように、劇的な展開と可憐さが同居する佳曲。こういう曲もできるのかと彼らの幅の広さに感心。
雑誌やサイトでのレビューを読む限り人気みたい。ただ、個人的にはメロディがありきたりのような気がして、もうちょっとヒネリがあるとか聴かせる部分が有ると好みだったかなあと。
北欧メロディック・メタルのファンはもちろん、ASIAやTNTのような「ポップだけど重厚な造り」が好きな人にはおすすめ。年齢的にはベテランのようだけど、このままいい作品を出しつづけて欲しいですね。