初期CAMEL似の叙情派シンフォ。Peter Bardens在籍時のCAMELをアコースティックでやったような感じです。哀愁漂うギターを中心としていますがバロックやトラッドの要素に加え、アコースティック・ギター、フルート、ピアノもふんだんに登場する古色蒼然とした叙情派です。ちなみにリリースは０年。７０年代半ばの作品と言っても通じそうなくらい古臭い音。あまりに垢抜けないギターの旋律に苦笑する場面も。ですが、ふんわり、ゆったりとしたシンフォ・サウンドは情感豊かで落ち着いた世界を作り出しています。初期CAMELの哀愁半分ブルージィ半分といった独特の音を好む人にはマストな１枚です。１曲目Quaterna RequiemはCAMEL系叙情派メロディにゆったりした演奏、そして前半はアコースティック・ギター、フルート、ピアノをフィーチャリングしてまるでCAMEL＋STRAWBSという印象です。中盤からエレクトリック・ギター、ARPシンセをフィーチャリングしたブルージィなインストに。デビュー当初のCAMELみたいです。
３曲目O setimo seloはもうまさにデビュー当初のCAMEL。ブルージィな面影を残す叙情派シンフォ。哀愁ギターを志向しながらも垢抜けなかった頃のCAMELにぴったり重なります。
５曲目Quaterna Requiemはフルートの優美な旋律が印象的。そんなにうまいわけではないけれど、フレーズがいいんですよ。印象的で。なお、メンバーは皆アンサンブル志向で、超絶技はありません。ギターはちょっとうまいなと思うものの、あとの楽器はフツーです。 ６曲目SerenataはゆったりしたCAMEL風なんですが、６分過ぎから俄然テンションが上がる。ここで聴けるピアノのフレーズがいいです。
初期CAMEL、フランスのROUSSEAUが好きな人にはオススメです。