プログレ・ハードとネオ・プログレの中間 元気の良い音
元気の良いメロディック・シンフォ。正確にはプログレ・ハードとネオ・プログレの中間的な音です。ルーツはどうやら80年代のネオ・プログレ・・ポンプ・ロックと呼ばれたあのサウンドです。かつてのMARILLION、PENDRAGON、IT BITESの若い頃を引き継いでいるような音。それに加え、YESやGENESISの緩急自在なサウンドを足しこみ、かつての変化に乏しかったネオ・プログレをドラマチックに蘇らせています。これはネオ・ネオ・プログレかと。そして、若さを前面に出した明るいノリ。オランダのMARATHONによく似ています。
跳ねる様なベース、GENESIS系列のバンドに影響されたシアトリカルなボーカル。GENESISやYESが好きな人にはアピールすると思います。キャッチーなフレーズも散見されますが、異なるパートをコンパクトに凝縮した構成力には好感が持てます。ただし、これといった曲がない。聴かせるなあと思わせる曲が無いんですよね。ツルツルと耳障りよく入ってくる曲ばかりなんですが、深みというか凄みというか。そういうものがまだまだだなと。
ネオ・プログレを21世紀に蘇らせた音と考えるととっつきやすいです。次作に期待しております。