ギタリストのフュージョン作品です。ギリシャ人ギタリストだそうで。情報があんまりないんだけど、めちゃうまい人です。メロディーメーカーでもあるし。瑞々しい音色を好んで使い、派手で気持ちいいフレーズが堪能できます。明るい曲調、覚えやすいフレーズ、心地いい展開・・Eric Johnsonをしっとりさせた感じ。スリリングな曲ではJoe Satriani風でもあり、Allan Holdsworthを感じさせる瞬間も。１曲目 Journey To Light
冒頭のギターのフレーズからして一級品です。陽光のなか、ふわふわと立ち昇るようなギター・サウンド。
２曲目 Entropy
凝ったリズムの今風フュージョン。Allan Holdsworth風の流れるようなギターが聴けます。なかなか軽やかな曲です。
３曲目 Hypnosis
ハードな曲ですが、中間部に配したソロはAllan Holsdworth風で浮遊感たっぷり。ハードなんだけどふんわりと言うかしっとりというか・・不思議な質感のある演奏です。４曲目Ride Onも似た構成です。
６曲目 Nice Nice
メロウなフュージョン。弾きまくりとは正反対。ウェットなギターがとつとつと爪弾かれる。やがて端正なピアノがこれまた音少なめに演奏されて、洒落た雰囲気の都会派に仕上がってます。
９曲目 Blue Day
Joe Satriani風。散弾銃のようにめまぐるしいソロです。
１０曲目 Crossroadds
最後の曲。短い曲をさらっとやって幕引きかと思ったら、９分もの大作。しかもシタール・ギターです。悠久の大地を連想させるエスニック・サウンド。アフリカ風リズムは地面を揺るがすように勇壮。エレクトリック・ギターは伸びやかで地平の彼方まで響き渡るかのよう。壮大な世界観に感動です。
これ、なかなかいいですよ。テクニカルなのにメロウな曲調というのも個性的です。壮大なスケール感もあり、プログレ・ファン向きです。