プログレにかなり傾倒したパワー・メタル。ディスク・ヘブンが大推薦してるってことなんで聴いてみました。すると、おお、たしかに一味違う。時折メタルらしからぬ流麗なフレーズを奏でるギター・・・オルガンを多用するキーボードと、なるほど、メンバーのプログレ・マインドがよく分かります。
変拍子を織り交ぜた展開ありーの、場面の転換が突然変わりーのと、曲の雰囲気がくるくる変わるのが特徴です。いいですねいいですね。スピード感のある楽曲ではかなりのスリルが味わえます。
メロディラインもいいです。難解になりがちな複雑な展開を聴きやすくしてくれてます。
ボーカルもうまい。朗々とした声、そして高音から切り込むように歌うことができる・・楽曲の幅を広がります。ちょっとJames LaBrieを連想させることも。
全体的にプログレ度は高いですが、そのなかでも秀逸なのは以下の曲です。
２曲目 I've Lost My Faith
複雑なリズムを組み合わせながら疾走するさまは、まるで重戦車が音を立てながら爆走するかのよう。中間に流麗なギターを挟む部分がいいな。オルガンを多めにフィーチャリングしてるとこらなんか、７０年代英国ロックの影響を感じます。
４曲目 Wrong Words
ENCHANTとDREAM THEATERを足しこんでコンパクトにまとめたような曲。冒頭から変拍子を小気味良く使い、最後まで聴かせます。アルバム聴いても取っ掛かりが見つからへんぞ、というプログレ・ファンの方はこの曲からどうぞ。
６曲目 Vampire
タイトルとは対照的な爽やかでスピーディーな曲。変拍子を挟みながらタテノリで疾走していくさまはYESのDramaみたい。プログレ・ファン向き。
８曲目 Prophecy
YESとDREAM THEATERを合わせてプログレ・ハード風に仕上げたような曲。伸びやかで明るい曲調には高揚感が感じられます。終盤のスリリングな展開もいいです。
９曲目 Journey
あれ？ メロディック・ハードか？ と思わせて、タイトでスリリングなメタルに突入。きびきびと動き回りながらテンションを上げていく。白熱した演奏が秀逸。プログレ・メタルも気合だぁっ。
どんどん新しいバンドが現れ、進化し続けるプログレ・メタルのシーン。さすがに新星はなかなかいないだろうと思っていたが、ブラジルにこんないいバンドがいました。前知識なく買ったけど、ほんまにええ買い物やったなー
DREAM THEATERが好きな人だけでなく、プログレ・ファンすべてに強くアピールする作品です。大推薦。