Allan Holdsworthタイプ。Holdsworthタイプにもイロイロいますが、ソロでコアにギターを極めてるときの奏法に近い感じ。ストイックなジャズ／フュージョン作品です。ハードな曲よりも静かなギター・ソロ曲のほうが持ち味が出ているように思いました。キーボードとドラムが入ってますが、あくまでギターを聴かせる演奏になってます。そのため自由度が高いのか自由奔放にギターを弾きまくってます。ギター以外の音は間引かれたように隙間が多いですね。
印象としては「物腰柔らかなまじめなギター青年」って感じですか。めっちゃテクニカルなんですが、ギターは気品のある丸みを帯びた音色を選んでいるために、ジェントリー。音が柔らかいんですよ。ここが最大の個性なんですが、好みが分かれる部分でもありありますね。
メロディは悪くないですが、真摯なジャズ作品であろうとしてるのか、ストイックな傾向がみられます。そのためフックになるフレーズが少なく（それはそれで悪いことではありませんけど）多少聞き込みが必要かと思います。
個人的に挙げるならば、耳に残りやすい７曲目Summer of loveです。それと、エレクトロなシンセを被せた１曲目Jungle cityはRIPTYDE（Holdsworth参加のチルアウト作品）にそっくりです。
それにしてもイタリアにはこの手のタイプが多いのかな？ Nico StufanoやUmberto Fiorentinoによく似ているのですよ。とりわけ、ジャズ志向の強い曲はNico Stufanoに、静かな曲はUmberto Fiorentinoに。