うーん、大好きなこのアルバムをどう説明したらいいのかな・・メロディアス・プログレッシブ・へヴィネスってところでしょうか。メタル色はさほどありません。ハードロックにグランジを足しこんだような音です。ENCHANTをもっとヘヴィ＆ポップにしたらこんな感じかも。その特徴を簡単に言えば
１）グランジの影響でラウド＆硬質な音
２）ハードＡＯＲのようにフックとなるフレーズが上手
最も近いバンドとしてはMISTER KITEかな。
ギターはラウドな音を好みます。プログレにはこの手の音はまだまだ新鮮に感じられますね。キーボードはハモンドオルガンからエレクトロまで守備範囲が広い。ボーカルは力強く、情感をうまく込めることができます。「枯れつつも絶叫」みたいな感じ。
１曲目 Shadowland
まずはこの曲に尽きます。オルタナの洗礼を受けたプログレ・メタルです。そんな彼らのベクトルがわかりやすく提示されている曲です。シンセを効果的に使ったソリッドな音つくり。特に４分３０秒からの展開は大好きです。
４曲目 Save Me
ドラマチック＆スリリングな曲です。変拍子を含む知的な展開を含みます。終盤のインスト・パートがスリリングです。
５曲目 Alive
全曲に似てますが、中盤の白熱したインスト・パートは聴きモノですよ。ENCHANTがそのままヘヴィネスに突き進んだ感じ。
７曲目 Troublemaker
シングル向きのキャッチーな曲です。プログレ色はいったん後退。
９曲目 Fallen from Grace
ボーカルの歌唱がすべて。いい曲です。
１０曲目 Peaceful Lake
美しいインスト。激しい本編の後が終わって最後に出されるデザートみたいなもんか。悲しげなギターと厚いシンセが哀愁を誘います。この気品、まさしくシンフォニックです。
素晴らしいですね。このバンド、今まで知りませんでしたが一発でファンになってしまいました。オルタナを取り込んだプログレ・メタルとしては、大人気のSYLVANに勝るとも劣らないクオリティです。