ネオ・プログレ調のシンプルなメロディ。そこへ打ち込みやシンセを中心としてクラシカルなシンフォが合体。主題は明解だけど、シンセ・オーケストレーションがやたらと入ってます。「こんなシンプルなメロディに、オケ風な修飾はやり過ぎでは？」という気もするが、まあそれが個性ってヤツですか。メロディや歌い方はGENESISの影響が色濃い。シンフォ者ならくぐもった物悲しいメロディを選びそうなのに、このバンドはあっけらかんと明快な旋律ばかりなのは面白い。
たまに、印象的なフレーズがあるんだけど、展開がイマイチ。せっかくのフレーズから曲の流れを作る手前で、ブチブチと切ってしまうような無粋な構成。これでは聴き手を繋いでおくような魅力に欠けるよなあ。歌も上手いのにもったいない。
録音もチープな感じ。どうせチープなんやったらメロトロンを使い倒したら音質を上手く生かせたかもね。
でも、YESとGENESISを合体させたような１曲目Take a Look at Yourself だけは良かったですよ。派手なファンファーレみたいな始まり方で「なんだ？！」と思わせ、メロディックに歌を聴かせる、というズルいやり方(笑)。どこかコミカルな匂いがするのもいい。でも、いいのはこの曲だけね。