Jeff Beckの傑作アルバムGuiter Workshopに参加したTony HymasとTerry Bozzioが意気投合して始めたプロジェクトです。しかし、Jeff Beckで聴かれたプレイとはまるで異なる音楽性です。メンバーはTony Hymas(keyb), Hugh Burns(g), Tony Coe(reeds,sax)そしてTerry Bozzio(ds)の４人。Tony Coeはカンタベリー系の人ですね。音はかなり前衛色が強く、それまでのBozzioを知る私には意外な作品集でした。まあ、その後どんどんコアな作品に参加していくわけですが・・・フリー・ジャズに、エスニックやカンタベリーが加わります。CMPレーベルでひっそり売られてそうなタイプです。分かりにくい例えですかね？
１曲目 Our Red Sea
エスニックな香りのするクラリネット（サックス？）を中心に展開。この曲が一番聴きやすい。
２曲目 Zugzwang
最初の１分半はアヴァンなジャズ・ロックだが、その後はなぜかテクノに。
５曲目 The Freedom Of The Wind
個人的にはAndy Summers風のこの曲が好き。ジャズロック＋KING CRIMSON的手癖という雰囲気です。全編こんな感じだったら好きなんだけど。
６曲目 Trois Tambours De Abed
インドネシアか？ それとも南アジアか？ 不勉強でよく分かりませんが、小気味良いリズムに乗ってエスニックを前面に押し出した曲。これもいい。
７曲目 Canterbury Song
なんじゃこのタイトル（笑） 前の曲を引き継ぎながらやがてカンタベリーな展開に。
９曲目 The Alpes As We Knew Them
フリーな雰囲気のピアノを中心。
かなり変態度が高いですね。独特の間があります。Bozzioさんってばよっぽど楽しかったのか、このプロジェクトを３枚残しています。上記に曲名を紹介したトラックは私もそれなりに気に入ってまして・・・要は、飛ばして聴いてます（笑） それ以外の曲もBGMとしては悪くないんですが、アルバム１枚正面から取り組むのは辛いものあります。アヴァンが好きな人は是非挑戦してください。
アルバムは当初フランスだけでリリースされたようですが、現在下記の型番で再発されています。このレーベルのことはよく分かりませんが、ディストリビュートはMAGNA CARTAがやっています。