フランスの現役CAMELフォロワー。もちろんPeter Bardensの同名バンドとは別です。メロディアスなギターを中心にした流麗なシンフォ作品です。まずなんと言ってもこのギター。Andy LatimerにちょっとDavid Gilmourを足しこんだような奏法で、泣きのギターがバンバン出てくる。そして７０年代の雰囲気を持ち込むキーボード。
曲調はCAMELに似てるんですが、Gilmour風のギターが入っている場合はそこからほんのちょっと泥臭くなってます。曲によってはAlan Parsons Projectにも似ているな。メロディは情感が豊かで心が和みます。
１０分前後の曲がいくつかのパートから構成されるというもので、退屈ではなく激しくもなく。ゆったりと展開される、適度にドラマチックなシンフォですね。７拍子を多用しているのも特徴です。
１曲目Secret Place I
おお、冒頭からシンフォ大曲の予感。ゆっくりと、しかしシリアスな雰囲気満点にキーボードが曲を盛り上げ、そしてギターが絡む・・CAMELとPINK FLOYDを合わせたような。３分目以降は緊張感を保ちつつもすこしブルージィな雰囲気に。CAMELとAlan Personsの中間を行くような感じです。いい曲です！
２曲目You Don't Fool Me
ほとんどインスト。懐かしい音色のオルガン、手数の多いベースとドラムはさみつつ物語が進む。
４曲目Gone Margarita
哀愁メロディを７拍子で淡々と展開。フルート入り。
５曲目Tales From the Green Sofa
こっちは明るい和み系メロディで７拍子。冒頭のオルガン・ソロが最高。
６曲目Secret Place II
１曲目をよりドラマチックに膨らませたような感じ。ここでも７拍子をはじめ凝ったリズム展開が楽しめます。Latimer風ギターと、懐かしい音色のオルガンを堪能しました。
CAMEL、PINK FLOYD、Alan Persons・・７０年代後半には良質なメロディを満載したプログレ作品が席巻していたけど、それに近い雰囲気に浸れます。
強烈な個性はありませんがCAMEL系シンフォが好きな人なら満足されるのでは。ネオプログレ風ではなく、あくまで７０年代のテイストにこだわったメロディック・シンフォ。そこにAndy LatimerやDavid Gilmourが泣きのギターや和み系メロディを奏でる・・・どうです？ 聴きたいでしょ？
CAMELのファンをはじめ、メロディックなシンフォが好きな人にお勧めです。
CAMEL似の良品だったTales From A Green Sofaに続く３枚目。柔らかい旋律とフルートなど前作のCAMEL風を残しつつも、半歩遡って７０年代初頭のマイナー・シンフォ／アート・ロック系の音になってます。ブルーズも入ってますね。エレクトリック・ピアノやオルガン、古臭くワイルドなギターの音色がなかなかいいです。７０年代英国の音ですね・・フランスのバンドなんだけど。