ミクスチャーなモダン・シンフォ。RUSH風のリズム展開にアンニュイなボーカルが乗ったような感じ。７０年代後半から８０年代初頭あたりのプログレッシヴな雰囲気が色濃く漂っていた頃のRUSHに似ている。RUSHそのまんまな変拍子展開を極めた２曲目Omait、それにイタリアらしいクラシカルで耽美的なシンフォニックと古めかしいジャズロックを足しこんだ３曲目Alma、４曲目SentilcuoreはムーディなサックスとYES風シンフォにリバーブの深いボーカルが不思議な空間を作り出している。ポンプ風（GENESIS風）にメロディに気だるいイタリア語ヴォーカルが加わった、不思議な味わいの５曲目Racconto Di Maggio・・・
ミステリアスに漂うボーカルが求心力となり、変拍子や７０年代シンフォ、ジャズロックといった異なる要素を混ぜ合わせたような面白い音になっている。洗練された音ではないけど個性派。一聴すると地味と感じられるだろう。だけど聴きこむとまとわりつくようなメロディは頭から離れない。