スケールの大きな新興プログレ・バンドを次々と発掘しプログレ・メタルのファンから支持を集めたUSレーベルLaser's Edge。レーベルだけでなく通販サイトとしても活躍し、私もだいぶお世話になりました。一度に200ドルくらい買ったよなあ。海外から１５枚くらい、ＣＤがどーんと送られてくるのが楽しみで楽しみで。さて、そのレーベルが０５年に世に送り出したオランダ製メタル。お客さん、これまたええバンドなんですわ。一言で言えば「ダークで重厚なメロディック・メタル」。劇的でシンフォニックな演奏も素晴らしいのですが、さらに陰りのある哀愁旋律、そしてPeter Gabrielのような渋く力強く表現力満点のボーカル。そしてどの曲もいいんですよ。私のような本来メタルに食傷気味な者でも、曲がいいから聞いてて疲れません。さすがLaser's Edgeさんやわ。
厚みと陰りが凄まじい凄みとなって聞き手を覆います。陰りと言うよりもむしろ「苦悩」か。ボーカルはしかめっ面して歌ってるんだろうな（笑） しかして曲のテンポはすこぶる良くて、緩急を自在に使い分けつつ一気に聞かせる構成。フワフワザクザクとした厚みのある演奏もメタルながらも耳に心地よい。素晴らしいです。こういうメタルならもっと聞きたいという人は多いはず。EVELONの関係者がプロデュースしているそうですが納得。確かにEVERONをストイックにしたような感じでしょうか。
個人的にはどの曲も好きですが、哀愁たっぷりの４曲目Path of Daggersが大好き。まるでメタル版ANYONE'S DAUGHTERです。EVERON、AYREONのシンフォよりの作品、メタルに近づいてたときのSAGA、そしてJohn WettonのソロArkangelなんか好きな人にはたまらないと思います。すごくいい！