オルガンを中心にしたシンフォ。アコースティックギターやピアノ、メロトロンを配し、イタリアらしい叙情的なシンフォニックを地味に展開しています。陰りのある曲想、のんびりした曲展開、ストリングスを奏でるメロトロン・・・いかにも７０年代初頭という雰囲気。クラシックとの融合を目指した跡がうかがえます。全曲インストで、生ピアノや生ギターを使うことで醸し出される気品・・・今聴くとニューエイジに通じるようにも思います。ゆったりした世界観はシンフォの癒し系と言えるかも。後半に多少アグレッシヴな演奏が出てくるけど、気負いのある大作でもなく、ギミックも少なく、メロトロンとオルガンに身を任せながらアルバムが終わる・・みたいなあっさり感。これも個性か。メロディは情感豊かなんだけど、演奏がシンプルゆえにどうも聴き込もうという意欲は湧かないなあ・・３６分という演奏時間のせいもあるだろうけど。