RETROHEADS

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classification : symphonic rock
area : Norway
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Introspective

数多のシンフォを積分しリニューアルしたような音

 なんかいろんなバンドの影響を感じさせる音です。CAMELPINK FLOYDGENESISYES・・往年の70年代バンドのエッセンスを現代のメロディとプロダクションで作り出したような感じ。ネオ・プログレと往年シンフォの合体とも言えそうなサウンド。それだけではありません。面白いのはRADIOHEAD同様ポスト・ロック的なセンスを持ち合わせていることです。いわば、次元すら異なるさまざまな要素をミックスする能力、イコライジングやSEをうまく取り込んで楽曲を構築するセンスです。
 たとえば、オルガンやARPシンセを使ったキーボードの懐古的なサウンドにハードなギターを加えたポップな1曲目Rainy Day、明快なメロディを陰影の深いシンフォニックに仕上げたTHE FLOWER KINGSばりの2曲目Living In The Bubble、KING CRIMSONとネオ・プログレが合体したような不思議な作風の4曲目One World、Alan Parsonsの21世紀版のようなかっこ良さにRELAYERのポップセンスが見え隠れする5曲目Be Aware。
 明らかにYESを意識したドラマチックな6曲目Turn To YouにはChris Squireそっくりのベースソロが登場し思わず笑ってしまいます。
 最後の9曲目Karmaは突出してすばらしいですよ。深淵を覗くようなドラマ性、10ccに通じる都会的なメロディセンス、YESTHE FLOWER KINGSのような組曲構成。終盤のインストパートもキャッチーです。

 さすが北欧バンドです。シンフォに対する造詣は深いし、作品としての深みもあるしキャッチーなフレーズもちゃんと用意してあるし。都会的な洒落たセンスも持ち合わせていて、垢抜けた音なのが特徴です。
 THE FLOWER KINGSのモダンなシンフォが好きな人は是非聴いていただきたいと思います。また、RELAYERのひねたポップセンスが好きな人にもオススメです。

UNICORN RECORDS UNCR5033 ('06)