ニュージャージィ周辺で活動する、骨太メロディック・ハード。メンバーはセッションやバンドの経験豊富な苦労人たちの様子。メロディ・ラインはオーソドックスだけど、確かな演奏力と聴かせる構成に思わず引き込まれます。ビッグ・ネームではないけれど、この巧さ一流バンドにひけを取らない。ヴォーカルは中音域で情感豊か。曲のレベルをさらに引き上げるような素晴らしい歌唱力の持ち主です。LYNCH MOBに在籍していたらしいけど、よく知らない・・
ギターは、アンサンブルを重視しながらも、ここ一番では印象に残るソロを弾くエモーショナルなタイプ。
１曲目 Can't Keep From Falling
きびきびと動くベースに張りのあるヴォーカル。スリリングなメロディラインをアンサンブル重視の演奏が楽曲を巧く盛り上げている。メロディック・ハードのお手本のような曲。
５曲目 Tell Me
タイトルを連呼するサビが美しいバラード。明るく伸びやかな曲調が印象的。
６曲目 Take Me Back
元気のいいギターで始まる印象的な曲。聴いていて心が軽くなるような躍動感と明るさのある曲。高らかに歌い上げるヴォーカルとコーラスの対比、情感豊かなギターの響きが素晴らしい。アルバムのハイライト。
７曲目 Don't Let A Good Thing Slip Away
陽気でポジティブな印象。このポジティブさこそ彼らの最大の魅力でしょう。豪快にうねるギターが頼もしく聞こえます。
９曲目 Wrapped Around Your Finger
骨太なアメリカン・ロック。オーソドックスなメロディなんだけど、やはり聴いていて引き込まれるような魅力がある。このギタリストとヴォーカリスト、本当にうまい。聴かせ方を知っているベテラン達。
１０曲目 Make This Night Last Forever
豊かなメロディ、尽きることのないエモーショナルな衝動・・ゆったりと、しかし強烈なバラードでアルバムは終わる。
アルバム前半は地味ですが、後半はポジティブで明るい曲調が印象的。アルバムを一通り聴いてみてあまりピンと来なかった人には５曲目から聴くのがオススメ。