メタル新興地帯であるギリシャからのリリース。えーと、メタルに詳しい人の話だと、今ギリシャがすごいと。荒削りだけどけど、パワフルな演奏に自由な発想を加えたさまざまなバンドが生まれているらしいです。なかでもプログレ・メタルの割合が多いとか。ぬーぬぬ、これは注目しなければ。数年前のイタリアに似た状況に近いのかな。本作は、そんなギリシャ勢躍進で中心的な役割をしているレーベルSLEASZY RIDER RECORDSからリリースされてます。キーボードを含む５人組です。
プログレッシブ・パワーを基調とし、曲展開にはひねりが多く個性的。プログレ・ファンからするとパワーってどれもこれもフレーズとかリズムが一緒でみな同じ曲に聞こえてしまう（失礼！）。だけど、これはちょっと新鮮。初めて聴く展開の仕方だな。聴かないとわかってもらえないだろうが、手数が多いことと曲がクルクル変わるのが特徴。まるで曲がどんどんシフトしていくような感じ。
ギターとリズム隊が手数が多くテクニカルと感じられる一方、キーボードとボーカルは伸びやかな演奏／歌唱であるのが特徴です。
ドラマチックな展開の２曲目Wasting SoulはDREAM THEATERのような畳み掛けるようなフレーズとダイナミックなリズムがいい。
４曲目The Curseはシリアスでドラマチック。
ポップでわかりやすい５曲目Supreme Creatureも終盤に曲調ががらっと変わる。凝ったリズム展開で緊張感溢れる８曲目JourneyはDREAM THEATERタイプ。インスト部分もいい。
録音に不満はあるが（昔のイタリアと一緒だ！）、バンドの個性が感じられて面白かったですよ。陳腐な曲もあるけど、大半は手数が多くてプログレ寄り。これは飽きませんね。