AGENTのボーカルTroy ReidとDISTANCEのギタリストKenny Kaosを中心としたプロジェクトの、現行では唯一の作品。落ち着いたメロディラインのハードポップ。ちょっとFOREIGNER風。ヴォーカルを盛り上げるためにアンサンブル重視の演奏に、フックがいっぱい仕掛けてあるような構成。
ありきたりなメロディかもしれない。が、中音域の渋い声で歌い上げる歌唱と広がりのある音像はがいい。これが聴いていて心地よいのだ。特にバラードなんかシミるぞ。６曲目のSpace Manなんか名曲だぁ。
派手さはないが誠実なポップの職人というところだろうか。８０年代のアメリカのハードポップを聴いて育った世代が、大人になってから再び耳にするにはぴったりの作品かもしれない。完成度も高く安心して聴ける正統派ポップ作品。メロディック・ファンだけでなく、多くの洋楽ファンにも知ってほしいくらい、ポップ好きにはたまらない１枚になるだろう。STARSHIP、CICAGO、Bruce Springsteen、FOREIGNER、JOURNEYそしてロックバラードが好きな人におすすめ。