コマーシャルなメロディライン、ハスキーな歌唱、積極的なギターワーク。ポップなメロディック・ロック。厚みのあるコーラスを上手く使いながら曲の起伏を作り上げている。一聴するとありきたりのメロディだけど、ブルージィだったり、ゴージャスなタッチにしたりと演奏で工夫している。概して透明感のある音。
でも、口当たりの良すぎるお菓子のよう。さすがにちょっとね・・ 現在はAQUILLAとして活動中。
９０年代メロディック復興の騎手的存在 透明感のある音が魅力
コマーシャルなメロディライン、ハスキーな歌唱、積極的なギターワーク。ポップなメロディック・ロック。
厚みのあるコーラスを上手く使いながら曲の起伏を作り上げている。一聴するとありきたりのメロディだけど、ブルージィだったり、ゴージャスなタッチにしたりと演奏で工夫している。概して透明感のある音。
でも、口当たりの良すぎるお菓子のよう。さすがにちょっとね・・ 現在はAQUILLAとして活動中。
ジャーニー ＋ ELO 厚みのある音と痛快ポップ
AQUILLAとして活動後、元の名前に戻って復活。ワイルドなボーカル、JOURNEYのスピーディな楽曲とELOのスケール感を足し合わせたようで、これがもう痛快なハード・ポップ作品です。
ワイルドなボーカルとコーラス・ワークをうまく生かした歌は抜きん出ています。朗々とした声と厚いコーラスの対比は時にQUEENを彷彿とさせます。
歌謡曲かと思うくらいのキャッチーな旋律が目白押しです。シンセは厚みがありスペイシーな音。ELOみたいと書きましたが、フレーズは確かにそれっぽい。コーラスもELOに近いです。バラードを除き、速いテンポで曲が展開していきます。
どの曲もいいのですが、まず１曲目のLong Live Rock N Rollでノックダウンです。まるで音が飛び出してくるような元気の良さ、躍動感こそハード・ポップの真髄。楽しませ方を知ってますね。中間部のインストパートで聴けるシンセはまるでELO。
２曲目Rock Bottomは歌謡曲ですね（笑） アイドル・ポップのようなキャッチーな旋律です。それでいて陳腐にならないところはさすが。コーラスを入れたり、歌い方を変えたり、変拍子まで使い、曲の風景をどんどん変える工夫をしています。まるでジェット・コースターに乗っているようです。
３曲目Hold The Lineは、冒頭ピアノをバックに歌い上げるところはQUEENを彷彿とさせますが、すぐにJOURNEY風へ。
４曲目Heaven Knowsはバラード。QUEENのような厚いコーラスに圧倒されます。ギターも感動的なソロを弾いています。
５曲目Escapeは８０年代のアメリカン・ハード・ポップの王道的な曲。QUEENバリの厚いコーラスがいいですね。インスト・パートが、ギター・ソロだけでなくキーボードとの掛け合いなのが嬉しいです。それにしても、この声には惚れ惚れします。すばらしい。
６曲目War On Warは繰り返しの多いシンプルな曲です。
７曲目You Are The Oneはアルバム２曲目のバラード。ピアノの弾き語り風で始まる、JOURNEYタイプの琴線メロ。SURVIVORのThe Search Is Overに近い感動的なバラードです。
８曲目Sole Survivorはキャッチーな旋律と躍動感ある演奏。曲が動へと転じるところが快感です。スペイシーなハードロックっていろいろあったけど、このバンドが一番音に厚みがあります。同名の名曲がASIAにありますが、そういやASIAにもチョイ似のドラマチックな楽曲です。
JOURNEYタイプの９曲目Lonely Is The Nightは、哀調のフレーズと明るいパートがうまく合致しています。ギターがまたいいフレーズなんですよ。JOURNEYファンには是非聴いてもらいたい曲です。
意味深な曲名の１０曲目Back In The Eighties。その名のとおりNIGHT RANGER系の明るくシンプルなハード・ポップです。続く１１曲目Part Of The Gameも似た曲ですが、こちらは厚みのあるコーラスがついてQUEENがハード・ポップやってるみたいに聞こえます。
ラストの１２曲目Yesterdayは再び悲しげな曲調に。切々と歌いあげた後のインスト・パート、この扇情的なギターがまたいい。
いやあ、いいですわ、これ。メロディックものがウケない時代ですから仕方ないのですが、世が世なら大ヒットアルバムでしょうね。このままがんばってほしいです。とりあえず、ドライブ用に車に置いとこっと。
メタルへ近づいたか キャッチーな旋律はそのまま
それまでのNIGHT RANGERかJOURNEYかといった作風からメタル側に踏み出した感じになってます。キャッチーな旋律は変わっていません。安心して聞けるメロディック・ハード。
厚いコーラスに最近のJOURNEYに近いドラマチックな作風が加わった１曲目Come Aliveに始まり、キャッチーで痛快な３曲目Holy Grail、ムーディなエレクトリック・ピアノが印象的なバラード５曲目Those Eyes、哀調で始まり途中でハードに変わるディスコ調で雰囲気の６曲目Under Pressure、QUEENばりのコーラスとディスコ調リズムの９曲目My Own Way、そして明らかにJOURNEYを意識している荘厳なバラード１０曲目The Final Curtain。
どれもいいです。JOURNEY系が好きな人なら”買い”でしょう。