TWIN AGE


classification : symphonic
area : Sweden
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Month Of The Year

IQに似た雰囲気 強力な変拍子展開

 GENESIS直系のフォロワー。Peter Gabriel在籍時からDukeの頃までのGENESISを手本にしているようで、GENESIS独特の変拍子展開をさらに強調したような作風に。また、転調が多いのも特徴。この強力な構成だけで十分聴く価値アリかな。転調の多い構成へのこだわりはGENTLE GIANT的ですらある。

 他のGENESIS系バンドほどメロディアスではないけど、ライティング能力はフツーでしょう。旋律もどことなくGabriel影響下のGENESISと共通する部分があって懐かしく聴ける。オルガンやアコースティック・ギターの古ぼけた手触りが、妙に暖かく感じられる。
 一方、変拍子が強力になっている分ボーカルが弱い(笑) どうもこの頼りなさがバンドに地味な印象を与えている。どっかで聴いたような感じだなと、思い当たったのがIQ。そう、朴訥なヘタウマ(ヘタヘタ?)ボーカル、GENESIS直系の展開という点でこの二者はそっくり。ウェットな雰囲気間で似ている。違いは、IQはメロディアスに、そしてこのTWIN AGEは変拍子展開に、とそれぞれ力点が異なるところだろう。

 強力なリズム展開だけでも聴く価値有り。GENESIS、IQのファンはもちろん、変拍子多用のシンフォが好きな人は聴く価値アリ。

ALTAIR MUSIC TA9601 ('96)


Lialim High

地味ながら質の高いジェネシス・フォロワー 深みのある音

 GENESIS直系のフォロワー第2作目。1作目よりもメロディは良くなっているし、曲構成も欧州のベテランバンドのような余裕すら感じる。朴訥としたボーカルはそのままね(笑) 変拍子を多用したデビュー作から、ややゆったりとした展開に変化している。

 GENESIS系フォロワー群には不可欠なロングトーン&メロディックなギターがここでも存分に活躍。メロトロンを含めこれまたGENESIS直系なキーボードワークもいい感じ。初期MARILLIONIQBIG BIG TRAINに共通するようなシンフォ作品。とりわけ11分に及ぶ1曲目Twelve Feet Tallは圧巻です。Foxtrotを連想させる変拍子でスリリングに始まり、中間部以降はキーボードを中心にIQに似た郷愁を刺激するシンフォ展開。内省的な、このジメっとした感じがいいのだぁ(笑) この音を聞いているとかつてのポンプ系バンドの演奏が白々しく聞こえてくる。それだけ深みのある音。
 その後も粛々と欧州風メロディック・シンフォが続く。アートワークも演奏もその地味さゆえ、知名度は低いようだけど水準は高い。あとはボーカルと個性、ここが課題なんでしょうね。IQMARILLION、もちろんGENESISのファンにオススメ。

 都内中古盤コーナーなら入手は容易・・しかも格安なことも多い。いいことなんだかどうだか・・

ALTAIR MUSIC TA9702 ('97)