７０年代中頃に活動していたフランスのバンドです。特徴としては、バイオリンとピアノをフィーチャリングした室内楽的シンフォであること、それと小説を下地にしたコンセプト性の強い作風ということです。バイオリンとピアノが物語を先導する一方で、ドラムはなし。歌もなし（コーラスや効果音として「声」はありますが、歌詞はありません）。そのため強いリズムも無ければ歌うための旋律作りありません。クラシックあるいは現代音楽に近いサウンドです。由来は室内楽とフォーク、それに若干サイケ影響もあるようです。そういったものを纏め上げて独自にシンフォを完成させています。ARPシンセも出てきます。
曲は２曲収録。もちろんどちらも組曲です。原作である小説にあわせて、物語を紐解くように短い曲をどんどん繋いでいく構成です。演説を録音したような独白で始まりますが、後は抽象的なシーンが多いですね。叙情的なシーンも多いし、ふわふわと柔らかな情感は捨てがたいものがあります。しかし、聴いた後の印象はイマイチ。先の冒頭部分は印象的ですが後はなあ・・ 難解な叙情派シンフォです。原作の内容を知ればもっと理解しやすいのかもしれませんけど。