北ヨーロッパのセンスのいいポップ・ソングと、初期CAMEL / 初期GENESIS系のシンフォニックが合体したような感じ。かわいらしい曲調と伸びやかな女性ボーカルは、CARDEGANS以降の現在ポップのセンスです。歌パートを聴いてるとまさにそんな感じ。一方、メロトロンとフルートをへヴィに使うシンフォニック構成であり、ギターもドラムもみなアコースティック志向です。なんか、間違ってフツーの人たちが買っていきそうな品良い作風です。ギターの人はソロをやってるときのSteve Howeのように、牧歌調の演奏が多いです。
クラシカルな品と朗らかな旋律が魅力の１曲目Sunlit Garden、前半が自然派で後半が聴き応えのある３曲目Don't Be Scared。５曲目If Ever... は跳ね回るようなフルートがいいですね。そして１１分の大曲となる９曲目のSeven - I Your Colours II My Wordsが圧巻です。インストも歌パートも充実、いくつかの旋律を使い分けてドラマチックに使われています。緩急も活きてスリリングなパートも。１０曲目Somewhere In Spaceは、優美な旋律と緊張感が同居したいい曲です。伸びやかな声がいい仕事してます。
やわらかな現代シンフォ。柔らかな布地のような演奏ですね。ニューエイジ要素も取り入れ、透明感があります。センスのいいシンフォニックねえ・・・こういうの、ありそうでなかったです。聴いていて優しい心持に満たされる・・これがいいですね。