Alessandro Benvenuti

>> official site

classification :fusion, jazz-rock
area : Italy
related bands : J.A.M
review :

Sonic Design

新たなギター・ヒーローが登場

 凄いですね。こんなに弾ける人がいましたか。Alessandro Benvenutiはイタリア出身のバカテク・ギタリストです。LIQUID NOTEからリリースされたバカテク・ギターのコンピレーションJ.A.Mに収録されていてたので知っている人もいるでしょう。
 ハードロックよりのインスト・ギターと、フュージョンとの間に位置する音です。これがバカテク&メロディアス。そしてスムージィな仕上がり。こんな才能あるギタリストがいたんですね。嬉しい限りです。
 ハードロックあり、ファンキーあり、キャッチーなフレーズあり、ホールワース風あり、そしてギター小僧を唸らす演奏ありです。Steve MorseShawn LaneそしてAllan Holdsworthが好きな人にはぴったり。探して買ってください。損はしません。

 特に気になった曲は簡単にご紹介。
1曲目 The Sense of Change
 アルバム冒頭からノックアウトですよ。高速でうねりまくるギター、エッジが立ち厚みもあるその音色、テンポよく展開する演奏、情感豊かな旋律。思わず身体が動き出します。フュージョン好きには至福の1曲です。

3曲目 Time Has Come
 タテノリ高速リズム。それに目にも止まらぬ俊敏さで絡めとっていくようなギター。ハードロックとコンテンポラリーなジャズをぎゅっと押し込んだような曲です。ドラムソロ有り。

4曲目 Egocentric
 ファンキーなフュージョンを早回しにしたような感じ。痛快です。

5曲目 The Golden Cage
 歌心のあるフュージョンです。CMにでも使われそうなキャッチーなフレーズも出てきます。それだけでなくドラマチックでハード。リズム隊の演奏も素晴らしい。分かりやすくもあり、凝った演奏でもあり。聴いててよだれが出そうなくらいいいですね。

6曲目 7 Reasons to Love Her
 Allan Holdsworthタイプの奏法。前曲同様キャッチーなフレーズも。

7曲目 10 Km More
 ファンキーな楽曲に絡んでいくギター。このフレーズが凄くいいんですよ。豪快でメロディアス。上へ下へと劇的に触れるフレーズ。いいなあぁぁぁ・・・ハードなギターをこれほど愛しく感じたことはありませんね。変な表現ですが。

8曲目 Jama'
 アルバム最後はウェット&ムーディな雰囲気で始まります。中盤で白熱した演奏を差し挟み、ファンキーなベースソロ、プログレ風キーボードソロ(これがまたかっこいい)と続きます。

 堪能しました。今後も注目のギターヒーローです。
 ワールドディスクにも入荷しているようです。guiter9やCD BABYでも扱っているので入手は可能です。

Alessandro Benvenuti / CD Baby ('04)