まあ、今更何書いているんだと言われそうですが、聴いてなかったんだからしかたない（笑）同名タイトルの邦画（本人も出演）に合わせてリリースされた編集盤です。日本だけの発売だと思いますが、公式サイトでも宣伝しているので海外でも売られているかもしれません。内容はラブソング集ということで、過去にリリースされたスタンダード・ナンバーや映画の主題歌のカバーです。
深い霧のような広がりと奥行きと少しミステリアスな音です。そして、ポピュラーからやって来た人の特質であり、同時にクラシック出身の人には圧倒的に欠けている（と常々私は思っているのですが）甘い歌声が堪能できます。いろんな人から進めてもらっていながら、ちゃんと聞くのは初めてだったのですが、プロデュースはENIGMAの中心人物Frank Petersonだったのですね。ああ、どうりで。Classic CloseoverともOpera Popとも呼ばれるこの手の異ジャンルのクロスオーバーはENIGMAが元祖ともいえますし、クラシカルに聞こえるけれど実はシンセを重ねて重ねて作り上げた重厚サウンドもENIGMA的と言えなくもありません。
VangelisやEnyaに親しんだ耳にはぴったりの曲ばかりです。これから各オリジナル盤のほうに降りて聴いていこうと思います。