オランダ人ドラムのリーダー作品です。WEATHER REPORTやHoldsworth系の玄人ウケするフュージョン／ジャズ作品。ギターにAlex Mchacekが参加。おっこれは・・と期待。さらにRichard Hallebeekの名前を発見。Richard Hallebeek ProjectでHoldsworthバリのギターを聞かせてくれた人です。鍵盤にはGary Husband（ドラムは叩いてません）やScott Kinseyも。
ホーンがリードする１曲目Can Doから渋いジャズ。途中からスピード感が増し、ドラム・ソロで終焉を迎えるわけですがこの終わり方がかっこいい。モダン・ジャズ系で黙々と渋いドラム演奏で引っ張り、最後に高速ソロで輝くように終わる感じ。
２曲目Fruits and Fibreはベースが、３曲目U-Turnは鍵盤が引っ張るかっこいいジャズ・ロック。渋さとスリリングが交互に出てくるような構成にしびれます。
５曲目4 Handsでようやくギター登場。Mike Outramという人ですが、上下に振れの強いHoldsworthという感じで、アグレッシブなんだけど味があるギター。
７曲目England GreenはGary Husbandが主導。ウネウネした鍵盤が実に気持ちいいコア・フュージョン。
９曲目StevenageはLeonardo Amuedoというギタリストがいい演奏しています。落ち着いた曲調の上に鮮やかな色をつけていくようで、美しい曲です。
１１曲目Bread Makerは鍵盤奏者Steve huntが大活躍。すさまじい鍵盤プレイを聴かせてくれます。ドラムと白熱のバトルを聴かせてくれました。個人的にはアルバムで１番好きな曲かと。
１２曲目SquashはWEATHER REPORT型の曲調にAllan Holdsworthがシンタックス持ってやってきたような感じ。ギターのRichard Hallebeekが音の処理なのか、ギターシンセ風で演奏しています。そのHallebeekに似たギタリストSusan Weinertが参加した１３曲目Snox!は抜け良くきびきび動くドラムが痛快です。ギターはScott HendersonかAllan Holdsworthかと。
１４曲目Last One最後にふさわしいかっこいい曲。トラタタタン！とリズムが勢いを吹き込み、複雑＆スリリングな曲がスタート。そしてAlex Machacekが登場。ウネウネと複雑に表情を変えながら曲が進行。特に前半のかっこいいこと。
WEATHER REPORTの渋い世界や、Allan Holdsworthのジャズ作品が好きな人にはたまらないと思います。ある程度聞き込みが必要ですが、真剣に向かい合う価値は大いにあります。本人も含め、ゲストに知らない人も参加してましたが、みんな凄くうまいし惹かれる好演ばかり。名前を覚えとこ。