オランダのバンド。Gary Boyleの率いた英国ジャズロックの雄ISOTOPEとはもちろん別のバンドです。しかし、こちらもものすごいテクニカルなフュージョンです。技巧派ドラマーであり、WEATHER REPORTやAllan Holdsworthタイプの作品をリリースしているSebastiaan Cornelissenのプロジェクトです。例え名前で勘違いして買ったとしても十分納得できる（かもしれない）クオリティです。知名度がイマイチの人ばかり集めてますが、これ、めちゃめちゃいいです。作風は技巧派ジャズロックとスムーズなフュージョンを行ったり来たりする感じ。言い換えればテクニカルだけど聴きやすい、と。手数の多い絡みつくようなドラム、そしてリードはフェンダー・ローズが大半を担います。一部Allan Holdsworth系ギターも。ピアニストのRob Van Bavelは今回初めて知りましたが、シリアスなピアノもいいし、ローズの醸し出すWEATHER REPORTやRETURN TO FOREEVER風のあの雰囲気が実にいい。
そして知る人ぞ知るギターの名手Richard Hallebeek。Lalle Larssonの作品に多く参加し、Holdsworth系ギターを弾いている彼がいいギターを弾いています。
どの曲も素晴らしいのですが、個人的に好きなのは次の３曲です。まず、フェンダー・ローズのアンニュイな調べに圧倒される３曲目Soundset。そして、ゴージャスなビッグバンド風から一転、ローズとドラムの技巧応酬の超絶展開になる５曲目Perception of the Beholder。３つ目に、Holdsworth系のギター（シンタックス？もあり）が活躍する６曲目24 Pilot Lightsを挙げておきます。