プログレメタル興隆期やメロディック・ハード再評価以前にリリースされた作品。９５年リリースですが製作自体はさらに古い。９０年代前半の数年間録音されたものから構成されたもの。キャッチーなメロディとスリリングな展開。そしてハイ・トーンのボーカルと手数の多いドラム、時に下世話なくらいに弾きまくり展開のキーボード、雄弁なギター・・一口で言えばアメリカのプログレ・ハードをプログレの技巧を施し、演奏中心にしたような感じ。リズムはRUSH、ギターはJOURNEYの影響を感じさせます。キーボードはクラシカル奏法に傾倒しています。当時はDREAM THEATERタイプとして店頭に置かれてましたが、今聴くとさすがにそれはないです。このスリリングな展開はむしろALTURA（MAGNA CARTAからリリース）か。シンプルなALTURAって感じです。
パワフルな展開に圧倒されそうな１曲目The Way Things You Are、独特のウネリ感が面白い２曲目EXTENSION、物悲しいバラードの８曲目Believeは印象的。
如何にも低予算で作ったような、平面的な音になっているのが残念。まるでｄｂｘ録音をドルビーＢで再生しているような（なんやらわからん）、よーするに高音が強調されすぎた音質とメリハリに欠けた録音なんですよね。本来ならば起伏に富んだドラマチックな演奏であったはずなんだけど。作品に打ち込むメンバー達の情熱を感じるだけに、アルバム化の際にもう少しなんとかならへんかったんかい・・残念。
２枚目を作っているという話がありましたが、どうなったのかなあ・・【追記】 ０４年にVOX TEMPUSとしてリリースされました。
かつて国内盤もリリースされていたこともあって、中古盤は結構見かけます。