元JOURNEYのボーカリストのソロ２作目。Steve Perry以外にボーカリストなんていたの？ 知らなかったぁ。FlishmanはPerry加入前にほんのわずか在籍していたらしい。けれども、それまでジャズロックやブルーズ寄りのインストを中心にやってきたJOURNEYが大きく方向転換したのは紛れも無く彼の貢献によるもの（らしい）。ポップな楽曲作りのノウハウは彼が持ちこんだものと言われています。このアルバムを聴くと確かに、Ａメロ、Ｂメロ、ブリッジ・・といったメロディック・ロックの基本に忠実な土着アメリカン・ロックをやってる。シンプルそして明るく、ノリのいいメロディック。曲の雰囲気は産業ロック・マシーンと化する前のJOURNEYに近いかな。ちょうどRoss Valoryが在籍していた頃あたりの。
声の質はSteve Perryとは全く違う。ハスキーで気負いのない歌声のあっさり系。正直さほど印象に残るタイプとも思えないが、バンドタイプの楽曲を聴かせるタイプなら、キョーレツな個性を出すボーカリストよりも彼のほうがしっくり来るかも。
ただ、メロディまでもあっさりし過ぎ。聴いたら忘れないような個性的なフレーズがあっても良かったかと。メロディック・ロックとしては軽く水準をクリアしているとは思うけどね。うーん・・個人的には中盤に配置された曲がいい線いってるように思える。唯一ヒネリの効いたメロディが秀逸な６曲目はフェイバリット。
Red13でかつての軌跡から大きく逸脱してしまったJOURNEYよりも、こちらのほうが好きという人は多いと思いますよ。