Electric Light Orchestraの全盛期メンバー。ELOって作曲もボーカルもプロデュースもこなすJeff Lynneのワンマン・バンドと化していたので（特に後期）、Kelly Groucuttって黙々とベースを弾いているだけの人かとずっと思ってました。バンド終盤ではLynneと仲違いし、最後のアルバムには不参加（解雇？）でした。ですが、曲もかけるしボーカルもできたのですね・・そういえば、名曲Turn To Stoneをはじめ、印象的なあのファルセットはこの人の声です。それとお騒がせELO PartIIというのもBev Bevanとこの人がやったものらしいです。さて、このアルバム聞いて驚いたのは、ELOそのまんまの楽曲がいくつかあります。元メンバー（ドラム、キーボード、バイオリン）がかなり手伝っているそうです。そりゃ似るよな。ELOにはメロウやバラードも多いのですが、それに近いセン。派手さはありませんがしっとりとしたいい曲が多いです。まさにJeff Lynne抜きのELOですね。メンバーからKellyさんが慕われていたからでしょうか。それとも、Lynneに人徳が無いのか・・
さすがコーラスをうたっていたせいか、ボーカルに違和感がありません。本家ほど重厚ではなく軽めでさらっと仕上げているのがおしゃれ。音がシャリシャリし過ぎているのは残念ですが。
１曲目Am I a Dreamerは・・これはELOだろ(笑) 小気味良いテンポのバラード。ELOで言えばTime収録のThe Lights Go Downに似てますね。ELOでほとんどのキーボード・アンサンブルをやったRichard Tandyがいい味出してます。
５曲目Midnight Trainは不思議な曲想。まさに真夜中に列車がウネウネ走ってる感じ。ELOでのハイトーン・ボイスも聴けます。
８曲目Can't Stand The Morningはブレイク直後のELOがやりそうな曲。ここではMik Kaminskiのバイオリン・ワークがELOを彷彿とさせます。
同じくバイオリンがフィーチャーされた１１曲Sea Of Dreamsはムーディで心地よいです。中盤から終盤は弦楽器メンバーをリストラする前のELOです。