英ジャズロックの雄 オルガンのかっこいいデビュー作
ギタリストGary Boyleを中心に結成された英ジャズロック
というわけで、その１枚目。鍵盤はBrian Miller、ベースがJeff ClyneでかのHugh Hopperが加入する前になります。サウンドは、弾きまくる鍵盤が作り出す疾走感、これに尽きます。この１枚で脱退してしまうMillerのオルガンが痛快。アルバム冒頭から最後までもう突っ走る突っ走る。MillerとBoyleの個性がぶつかりあい緊張感もいい感じ。
疾走感溢れる１曲目Then There Were Four、３曲目Oh Little Fat Man、６曲目Upward Curveがいいです。また、古き善きクロスオーバーの気品を漂わせた７曲目Retracing My Stepsの浮遊サウンドもいいです。
オルガンが好きな人にはマストです。
リズム隊が変わり雄大＆スリリングに
リズム隊が交代した２枚目です。オルガンやローズ・ピアノの金属的な音に、繰り返しの多い展開。きらびやかで、眩暈のするようなサイケなカンタベリーになってます。
ゆったりと盛り上がっていく演奏がジャズロックが好きな人に支持されてきました。雄大なサウンド。とりわけアルバム前半がスリリング。時折感じるサイケなテイストがいいです。このアルバム前半は何度でも聞きたいくらい。
鍵盤を厚くし、幻想的でスリリングな音に
３枚目にしてラスト作。鍵盤を２人にして、絡み合う音でぐっと厚みが出てきました。そしてファンキーなグルーブ感。ノリノリのままプログレッシブな展開がこれでもかと続きます。幻想的でスリリング。オリジナリティと聴き易さから言っても全３作中一番でしょう。
ノリのいい曲が印象的です。１曲目Mr. M's Picture、２曲目Crunch Cake、６曲目Attila、８曲目はスリリングです。ミドル・テンポでエレクトリック・ピアノを存分に聞かせる５曲目Pipe Dream、７曲目Foneboneもいいです。
０１年のリミックス盤にはボーナス・トラックが収められています。うち、M's Pictureの０１年のリミックス・ヴァージョンが収められていますが、私はこのリミックスのほうが好きだなあ。エレピに破壊力があるし。