ECHOLYNではギタリストとしてだけではなくマルチ・ミュージシャンとして活躍、最近はTHE SYNなどのレコーディング・エンジニアとしても活動しているBrett Kullの初めてのソロ作品です。一言で言えばECHOLYNからリズムもプログレ展開も外し、素の旋律だけ取り出したようなもの。今風弾き語りってとこですかね、アコースティック・ギターとシンプルなリズムだけ、あるいはエレクトリック・ギターやピアノとコーラスをポイント・ポイントに最小限に使い、そこはエンジニアらしくポスト・ロック的なエフェクトで仕上げています。ECHOLYNが活劇のような"動"の音とすると、こちらは純化された"静"のポップです。
３分から７分程度の曲ばかり。ゆったり明るく、品よく、しかし深みのある曲ばかり。例えるなら、９０年以降のMARILLIONをシンプルにしたような感じでしょうか。あるいは明るいJohn Wesleyって感じです。
どの曲もいいんですが、１曲目Acadia Gulls、２曲目Lullabies and Starlings、４曲目If She Could Be Who She Wanted、８曲目Become a Ghost、９曲目Autumn Endingsが僕は好きです。旋律のよさが光ります。これは音源調べて聴いていただきたいですね・・雰囲気がいいんですよ。休日に一人、日差しの入る部屋でベッドに寝転がって聴きたいです。